私が藤村女子ソフトボール部の試合を初めて観戦したのは、平成13年10月7日のことでした。
  その日は、自分達の野球チームの試合があり、江戸川河川敷に来ていました。
  私は試合前のアップを行っていましたが、ふと見ると愛国のグランドで高校女子のソフトボールの試合を
していました。そこで見たのが藤村女子高等部の選手の皆さんでした。
  思わず足を止め「いいピッチャーだなぁ。」と思いつつ試合を見ていました。高校生でもこんなに球速い
の?って感じで驚きました。俺の球より速いんじゃないの?なんて思いました。バッティングもちゃんとスイ
ング出来ていて、すごいなぁとただ感心するばかりでした。
  そんな感じで自分の方は、結局、アップもそこそこのままに試合に臨みましたが結果は見事に敗戦!ガッ
クリとを落とし会場を引き上げようとしましたが、愛国のグランドを見るとまた藤村の試合をやっていました。
  私は河川敷の土手に腰を下ろしまた試合を見続けました。皆がむしゃらで元気で一生懸命プレーしてまし
た。そしてこの時、私が初めて耳にしたものは、選手達自身による応援歌でした。これまで私は女子ソフトを
見たことが無かったので、えっ?歌唄って応援するの?しかも控えの選手達だけじゃなくて試合に出ている選
手達も?しかも今日、朝からやってるけど2試合目?3試合目?何でこんに元気なの?私は高校時代は硬式野球
をやっていましたがこんなに元気だったかぁ?なんてビックリ驚きと何故か感動しまくりました。
  何て言う名前のピッチャーなんだろうと思い、近くで見ていた方に名前を聞きましたが後にその方は、「
でも東京全体で見ると大したことないんだよ」と言いながら去ってしまいました。
  えっ?これでも大したことないの?じゃあ、大したことあるピッチャーってどんなんなんだよ!?
  この日、初めて女子ソフトを見た私は本当に驚きと疑問でいっぱいでした。
  ちょうどこの頃、打撃不振に陥っていた私は、その夜、藤村の選手達が打っていたのを思い出し「高校生
活の2,3年の間であれほどになるのかなぁ。だったら私も今から鍛えなおしてまだやれるんじゃないか」な
んて思い、元々右打ちだったんですが、このままでは打てないから左打ちに変えようと決心し、来シーズンが
始まるまでの4,5ヶ月間、毎日、素振りをすることを決めました。
  そして、この時からでした私が藤村ファンになったのは。また、試合を見たい!そしてそれ以上というピッ
チャーも見てみたい!その気持ち一心でどうにかして試合を見に行こうと情報を得るために本を見て、インタ
ーネットで探して得た情報が平成13年の選抜予選でした。
  試合会場となっていた桐朋女子高校まで足を運び試合を見ました。見たのは第1代表を決める決勝戦でした。
相手は日出高校(当時は全然名前すら知らなかった。以降、この日出相手に苦杯を舐め続けるとは思ってもい
なかったが)でした。藤村は打たれました。そして藤村は打てませんでした。藤村より強い高校があるんだな
と思いました。
  そしてその後、見たのが第2代表を決める試合、対神田女学園戦でした。ここでもまた驚きました。神田の
ピッチャーの球の速いこと。なんだこの速さは!?でも藤村が勝つんだろうと思っていました。ところがやはり
この速い球が打てない!負けてしまいました。
  しかし、藤村女子のソフトに魅せられてしまった私は、それからいろんな大会を見に行くことになります。
  春に行われた江戸川区での全国選抜大会。この時、パンフレットを購入し初めて知りました。前年度、藤
村は全国三位じゃありませんか!?凄かったんだなぁと思うとまた悔しさが込み上げてきましたが、その藤村
を倒した日出の試合を1試合だけ観戦することが出来ました。
  相手は福岡の九州女子。強いのかなぁなんて思って見ていたら打てない!藤村から6,7点くらい取った
日出が全然打てない!これが全国なのかと思いました。結局この試合で日出は負けてしまいましたが、またま
た驚きでした。
  いつも驚いてばかりの私が平成14年5月また驚きました。都合により見に行けなかった春季大会、藤村が
優勝しているじゃないか!あれぇ〜?何だよ、俺が見てない隙に!と思って次は絶対、見てやるとインターハ
イ予選を見に行きました。藤村は順調に勝ち進んでおり私が見たのは準決勝、宿敵・日出高校との試合でした。
昨秋の雪辱をという思いで見ていましたがまたもや敗戦!
  私が見ると藤村は負ける?私が応援すると負ける?というジンクス?がこれからも続くことになろうとは。
  悔しくてまたしても藤村を倒した日出がどこまでやれるかと8月、古河市までインターハイを見に行きま
した。
 1回戦は平日でしたが勝ったという情報を得た私は一人古河市へと旅立ちました。2回戦の相手は京都成安高
校でした。名前を聞いたことが無かったので、ここも勝つだろうと思っていましたが、打てない!あれあれと
思っている間に負けちゃいました。藤村じゃなくても私が見ると負ける?まだまだこのジンクスは生きていた
ようです。
  他県の高校も結構やるんだなぁなんて思いながら、お盆休みを迎え、私は再び古河市へ。古河ソフトボー
ルフェスティバルを見に行きました。
  新チームでの試合。大丈夫かなぁなんて思いながら見ていましたがなんてことはありませんでした。藤村
は全勝で予選を突破!一位で決勝トーナメントへ進みました。今度は優勝してくれるかなと思っていました。
 予選の試合、1試合だけ私は見ることが出来ませんでした。というのは、実は藤村の試合以外で予選で唯一気
になった淑徳vs柏陵の試合を見にいってました。試合は柏陵がインターハイベスト8のメンバーを残している
こともあり、淑徳を寄せ付けず勝利!なるほどと思い観戦しました。
  しかし、このよそ見がいけなかった。決勝トーナメントでの試合、柏陵戦、藤村は得点することが出来ず敗
戦!まだ続く、私が見ると藤村は勝てない!?
  この大会で初めて、監督さんと父兄の方とお話させていただくことが出来ました。皆さんとても優しく接し
てくださってすごく嬉しかったです。内心は「あんた誰?」っていう風に思われるかなと思っていたのでホッと
しました。いい方ばかりだ。また藤村を応援しようという気になりました。
  そして8月末、京葉大会。私が見に行ったのは日出戦!新チームに変わった両校、今度こそと思ったが敗戦!
新チームでも勝てないのかぁ…。
  もうドップリ藤村にはまってしまった私は藤村の選手は入っていないけれども国体予選。見に行きました。
私が見ていて一度も勝てない日出の選手が中心となった国体チーム。とことん見届けてやろうと思いました。
  強豪犇く関東。埼玉。神奈川。千葉。周りは最近でも全国制覇の経験のあるとこばかり。東京は大丈夫かと
思っていたが、あっさり1番に代表の座を獲得!なんか拍子抜けした感じでした。おいおい勝っちゃったよ。
まぁ、そうでなくちゃ面白くねぇ。
  この時、また一つの夢が出来ました。国体は東京=藤村!藤村の単独チームで国体に出てやるぞ!
  ソフボール三昧だった8月が終わり、9月。私学新人戦を見に行きました。大会初日、雨が降り江戸川の方
の会場は中止が決定していました。翌週、1週ずれているだろうと思い試合会場となるはずの桐朋へ向かいまし
たが、何とそこで試合をしていたのは日出でした。何で?いつ変わったの?という状態でその日は呆然としなが
ら、そのまま日出の試合を見ました。何か日出の試合の方が見るの多くなってないか?と思いながら、そのまた
翌週、桐朋へ行きようやく藤村の試合を見ることが出来ました。
  その日の1試合目は勝ち、2試合目が日出戦でした。私は新チームの日出をその前に2試合見ていたので今は
藤村の方が勝てると確信を持っていました。過去、昨年から私が見た対日出戦3戦3敗。私が見ると負ける!で
も、勝ってくれぇ、そう願って試合を見ていました。
  藤村のピッチャーは福田投手!いいピッチャーです。勝てる。勝てる。と思って応援しました。やってくれ
ました。私が見た対日出戦。初勝利でした。しかも完封勝ち!もうどうしていいか解りませんでした。万歳した
いけど恥かしいしと思いながら、そっと喜びを噛み締めていました。
  そのまた翌週、次は準決勝。相手は立正。その時点では東京で一番強いだろうと囁かれたチーム。でも勝て
ば優勝だろうと思いました。
  準決勝試合当日、私は朝一番で自分の野球の試合がありました。ちなみにこの日の運勢は最高とTVで言って
ました。いいことあるかもと期待を膨らませいざ試合会場へ。しかし、前夜の雨でうちのチームの選手は無いと
自己判断してしまい、到着が遅れ、開始時刻に間に合わず不戦敗!
  いいことないかも?と思いながらこちらも9人揃ったので、空いたままとなったグランドで不戦勝の相手と
練習試合。ここでいいことがありました。
  生まれて初めてでした。私は投手をやっていますが、完全試合をやってしまいました。不戦敗になったのに、
くそぉ!でも完全試合!うれしい!よしっ!藤村の応援に行こうと江戸川河川敷から一路、桐朋へ。到着した時
にはもう試合半ばでした。
  0対0の緊迫した試合。「どうですか」と父兄の方に聞いたところ「ランナー出るけど、後1本がねぇ」と
言われ、でも大丈夫今日は俺の運勢が最高だと思って応援しました。そしたらなんと福田投手がホームランを打っ
てくれたじゃないですか。しかも、投げてもまた完封!ほんとに最高でした。
  決勝進出!私が見る試合で初めての優勝か?しかし、無念!私は午後からは千葉マリンスタジアムでの試合
を控えていました。行かなければ人数が足りない!でも藤村優勝の瞬間が!しかし、千葉マリンのマウンドに立っ
てみたい!悔しいけど千葉マリンへ向かいました。
  父兄の方には「いい結果報告をお待ちしてます」と伝え、監督さんからは「いい結果報告が出来ると思いま
す」と言われたのでそれを信じて会場を後にし、千葉マリンスタジアムへと向かいました。
  私は午後からの試合、午前に続き先発でまっさらな千葉マリンのマウンドに立ち投げました。2試合目とい
うこともあり2イニングしか投げませんでしたが、ノーヒットに抑え降板。いい一日だなと思ってました。
  その夜、藤村の優勝報告をまだかまだかと待ちました。そして、遂に「優勝しました」の電話が入りました。
叫びたいくらいに嬉しかったです。父兄の方も優勝祝賀会でもやっていたのでしょう。?「遅くなりました」と
言いながらの電話でした。今までであんなに電話を待ちわびたことはありませんでした。
  やったぜ、ベイビー!???本当に嬉しかったです。やはりその日の私の運勢は最高でした。
  でもジンクスはまだ生きているようです。私が見ると勝てない!私が見ないと優勝する!私が見ている前で
優勝するまで応援し続けてやる!
  こんな不運?な宿命を背負った私ですが、これからも精一杯、藤村女子ソフトボール部を応援し続けていこ
うと思います。
  長くなりましたが読んでくださった皆様、ありがとうございます。
  これが私が藤村ファンになったきっかけです。
  選手の皆さん、監督さん、父兄の皆さん、藤村女子ソフトボール部を応援している皆さん、これからのご活
躍をお祈りしております。
  私は、現地へ足を運び応援も致しますが、このホームページを通じても応援していきます。
  頑張れ、藤村!目指せ、全国制覇!